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【 消えたライダーハウス 】
ライダーハウスの多くは、ライダーを思う厚意、善意で運営されています。なるべく旅の経済的負担を軽減できるよう数百円という格安だったり、全くのオーナーさんの自己負担で無料にして頂けたり、とにかくかなりの恩恵と親切心を私たちは受けています。広い道内を何日もお金の心配もなく回れるのは、まさしく北海道ならではの、このライダーハウスのお陰だと言えます。しかしその一方でこんな話もあります。

とある港町、商店街の一角にあったライダーハウス。フェリーの発着がある港のため、昼夜を問わず多くのライダーが訪れるハウスでした。しかし、朝に昼に夕に夜に、訪れるライダーのマフラーの音、出発前の暖機の音、酒を飲んで大声で騒ぐ騒々しさ。商店街という密集住宅地の中にあってこれがどれだけ迷惑になるか、すぐ分かると思います。オーナーさんはご夫妻で運営されていたそうですが、夏になるたび毎日周囲の苦情にさらされ、連日のように頭を下げ謝り続けておられたそうです。

そんなオーナーさんの苦労も分からず、ボンボンバリバリと爆音を轟かせて訪れるライダーに、ついにハウスは抗議を受ける結果となり閉鎖を余儀なくされてしまいました。フェリー港の近くのライダーハウスは、早朝や夜間に発着するフェリーを利用するライダーのために、夜中でも入退出できる希少な宿である事があり、他の一般的なハウスとは違って存在そのものが貴重です。そんなハウスの一つを、私たちは自分たちの行動が元で失ってしまいました。この事実を皆さんはどう思われますか?俺一人くらい多少うるさくても平気さ、そんな軽い気持ちでしょうか。実際自分の家の前にライダーハウスがあったら?と想像してみて下さい。毎日毎日バイクが来ます。仕事が休みでゆっくり寝ていたいと思う朝も、家族と夕食を楽しみたいと思っている時間帯も、ボンボンバリバリ音がしたらどうでしょう。毎日です。「 ライダーハウスなんかやめてくれ 」 そう言いたくなるはずです。

バイクの音を心地よいと思うのは自分たちだけです。バイクに対して寛大で優しいと言われる北海道の皆さんでさえ、住宅地やせまい場所に集結されてはさすがに嫌悪感を抱きます。私たちは一晩そこに居るだけの通りすがりですが、住民の方々にとっては夏の間中、早朝から夜まで毎日のことです。当然その矛先はオーナーさんに向けられます。

周囲が広いならまだいいですが、住宅地がある場所では必ず離れてエンジンをかける、止める、を心がけて下さい。自分のバイクの音が大きいかどうか、それは自分が一番よく分かっているはずです。どうしても移動出来ない場合は、マフラーの出口をガムテープで半分以上ふさぐように貼って暖機して下さい。どうやったら静かになるか、迷惑を最小限にできるか、自分のバイクをよく眺めて工夫してみて下さい。そういう気持ちを持つことができない人は、北海道に行かないで下さい。本当に北海道の皆さんは、普通なら嫌がるバイクを温かく迎えてくれる方々が多いです。ライダーハウスに限らず、食堂や温泉施設、観光地の施設など、私たちライダーが多く集まる場所に携わる地元の皆さんが、周囲から白い目で見られる事のないよう謙虚にマナー良く利用するようにしたいものです。
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